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- 2022.04.27 Wednesday
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去年、カレッジで音楽鑑賞のクラスを取ったのですが、四大陸フィギュアスケート選手権観戦でとても役立ちました。
選手の皆さん、多くがクラシックやジャズを楽曲に選んでいたので、この曲の解釈はこうだとか、ああだとか考えながら選手の演技を観ていました。
音楽がとても似合っていたのは、男子フリーではアダム・リッポンさんの使ったバッハの「G線上のアリア+トッカータ&フーガニ短調」でした。
ちょうど、音楽クラスのプロジェクトでクラシック期、ロマン期、近世の音楽の特徴について、その当時を代表する作曲家の楽曲を選んでリサーチペーパーを書いたのですが、たまたま私が選んだのがバッハのこの2つの曲だったので、印象が強くなったのかもしれません。
リッポンさん、バッハ(ちなみに英語では“バック”と発音します)特有の中世的なクラッシック音楽の雰囲気作りがよく出来ていました。
可愛い感じの白人さんにはこういう貴族的な優雅でしっとりした(G線上のアリア)、宗教的な重厚な曲(トッカータ&フーガ)があってます。
女子では何と言っても浅田さんのリストの「愛の夢」が素敵だったと思います。
ロマン期のリストはベートーベン、ショパンのピアノの影響を受けていて、この曲も現実の世界からかけ離れ空想の世界を漂っているようなメロディーです。
浅田さんのふわっとした優しい感じととてもマッチしているなって思います。
他のスケーターでは、あのように繊細に滑れないのではないでしょうか。
ワグナーさんの「ブラックスワン・サントラ」も彼女のキャラと合ってて大好きです。
エンターテーナーの要素が多くてとってもアメリカンですが、観ていてパワーがもらえるし、映画みたいに演出していているのも面白く、これもありかと。
あと、アグネス・ザワロッキーさんのフリーで使ってるガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」もイメージに合ってます。
ガーシュインは20世紀に入り最初にジャズをオーケストラに取り入れたユダヤ系アメリカ人で、この曲は約一ヶ月という短期間で即興で作曲したそうです。
オーケストラにトランペットの金属音が響くのは当時としては斬新だったのではないかと思います。
自由の国アメリカだから受け容れられたのでしょう。ヨーロッパではそうはいかなったかもしれませんね。
オリンピックで金メダルを取ったキム・ヨナさんが、ガーシュインの「ピアノコンチェルト」でフリーを滑っていたのを思い出しましたが、ガーシュインのピアノコンチェルトも力強いアメリカ的な曲想ですね。
繰り返しますが、ジャズを上手くオーケストラに取り入れたなんてガーシュインは天才としか言いようがないです。
30代で早死にしています。もっといろいろな作品を発表して欲しかったです。
「ラプソディー・イン・ブルー」も音楽のリサーチペーパーに選んだ曲だったので、ザワロッキーさんがこの曲を使ってて嬉しかったですが、今期の彼女はこの曲をものに出来なかったのが残念です。
来期もこの曲で滑って完成させてくれたらなあって勝手に思ってしまいました。
本当に彼女に似合ってる。
フィギュアスケートの世界って奥が深いです。
まだまだ勉強することがいっぱいあります。